EC運営の現場では、売上やアクセス数など、目に見える数字がどうしても注目されがちです。
しかし、こうした数字に隠れて見落とされがちなのが「利益」の状況です。
私たちは、売上だけでなく、利益やコスト、そして運営全体のバランスをしっかりと把握し、クライアント様の課題に寄り添いながら施策をご提案しています。
今回は、売上にとらわれすぎず、利益を把握して施策の精度を上げる方法についてお話しします。
1. 利益を把握することの重要性
売上が前年より上がったから成功!と捉えがちですが、実は利益率が下がっていたり、販促費や値引きが利益を圧迫していたりする場合もあります。
逆に、売上が減少しても利益率が改善された事例も少なくありません。
実際の事例:広告費とセールを見直して利益率が向上
あるクライアント様では、広告費や大幅値引きを減らした結果、売上が前年より100万円少なくなったにもかかわらず、利益率が大幅に改善しました。
これにより、リソースを次の施策に回す余裕が生まれ、新たなプロモーション戦略を実施する土台が整いました。
2. 利益把握がもたらす施策の強弱
利益を把握することで、施策の優先順位を柔軟に調整できるようになります。
赤字覚悟の施策も計画的に
例えば:
- 在庫過多の商品を赤字覚悟でセール販売し、次の仕入れ資金を確保する。
- この月は広告費を増やし、次の2か月で利益を回復させる。
利益のデータを把握していれば、このような「攻めと守り」を計画的に行うことが可能になります。
3. 利益を把握するための課題と現実
利益を把握するのが重要だとわかっていても、以下の課題が現実としてあります:
- モールからダウンロードできる明細書が複雑
楽天市場やAmazonなど、モールから取得できる明細書には多くの項目があり、一見するとどこを見ればいいかわからないことも。 - 通常業務の優先度が高い
日々の受注処理やお客様対応など、通常業務に追われて利益分析に時間を割けない場合が多いです。
4. 利益を把握するための具体的な手順
利益を把握するためには、以下のステップをおすすめします:
① 利益に関わるデータを抽出する
- モールからの明細書をダウンロードし、販促費や値引き金額を含むデータをピックアップ。
② 過去の売上データと比較する
- 売上と利益のトレンドを確認し、特定の施策がどのように影響しているかを分析します。
③ 短期と長期の利益目標を設定する
- 「この月は赤字ギリギリまで攻める」「次の2か月で利益を回復させる」など、短期と長期の目標を設定。
④ 必要ならツールやサポートを活用する
- ExcelやGoogleスプレッドシートを活用したり、専門家に相談することで、負担を軽減しつつ利益把握を進めます。
5. 利益を把握するためのサポート
「明細書が複雑で手が付けられない」「どの施策が利益に直結しているかわからない」といったお悩みをお持ちの方は、ぜひお気軽にご相談ください。
まとめ
売上が順調でも、利益がどうなっているのかを把握することは、長期的な成功のために欠かせません。
利益をきちんと理解することで、施策の強弱をつけた計画が可能になり、次のステップへとつながります。
忙しい日々の中で分析が後回しになりがちですが、まずは「現状を把握すること」から始めてみましょう。
その一歩が、あなたの店舗運営をより安定したものに導きます。
仕事の依頼までは必要ないけど、ちょっと意見を聞きたい。
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